<解説>
M木は言った、「なぜ、誰も俺を止めてくれなかったんだ?!」
このコースの難易度はリピーターの少なさからも伺い知れる。
「牧場に来るまでに3回は足が攣りますヨ」というマハダの言葉に
T石の不安は一層強いものになった。
「装備はどうしようか?」T石は、パンク修理キットと
ウインドブレーカーを持っていくかどうかで悩んだ。
「パンク?そんな心配したこと無いなぁ」3回出走しているスノウは能天気だ。
「パンクしたらどうするんですか??」とT石の不安は消えない。
M木は補給食として菓子パンをジャージのポケットに詰め込んだ。
そして「菓子パンは補給食に向かない」という教訓を持ち帰った。
やっぱ、ゼリー状のものが良いらしい。。。(>_<)
大会当日は 晴れ 、絶好のレース日和
例年よりも気温が高く、防寒の心配は無くなった。
スタートの合図と共に一斉に・・・スタートではない
例年のごとく最後尾なのでスタートは2分ほど遅れる。(-_-)
前半の登りでは水を飲むのも一苦労である。というか
すぐに前輪が浮いてしまい、真直ぐ登るのも一苦労さ〜。
引き足を上手く使うと面白いようにペースが上がるが、いつも使ってないので
意識が途切れると、すぐに引き足が止まってしまう。
ももを引き上げる為の腹筋も慣れてないので、ここも鍛える必要あり。
意識しなくても動くようにするのが訓練なのかも知れんな
中盤のフラット区間はタイムを稼ぐ為に水を飲んでる暇は無い
最後のダウンヒルで水を飲める奴はいない・・・
という事で、実際ボトルっていらねーんじゃねー??的教訓も得る。
ダウンヒル区間ではやはり、フルサス車が速い。
50万円クラスのマシンが狂ったように走り去っていく。
43Km頑張りながら、最後の7Kmでひっくり返されるのは
なんともいえない虚しさが漂うが、付いて行くのは命が危ない!!
ゴール直後は倒れこむライダー多数である、しかしランの選手は
それすらも許されず、次のステージへと進んでいく。
10キロランは平坦な道を走るわけでは無い。
ロープを伝って崖を上る、サスケのようなコースである。
ここを走る資格を持つものは変態さんだけだ!!
ゴール後は互いの無事を祝いながら、コースの思い出話に花が咲く
「きついね〜」、「マジきつかったね〜」と言いながらも顔は嬉しそうだ。
完走の喜びが、あの苦しさを洗い流してしまうのだろうか?
いや、あの苦しさを乗り越えたからこその喜びなのだ。
だから、全員がVICTORYなのである。
「みんな絶対ランもやった方が良いよ!!もう俺はしないけど」とM木は言った。
<レース内容>
START〜4Km(舗装)
富士見パノラマリゾートをスタートし、沿線の声援を受けながら登り始めます。町内で最も過疎化が進んだ集落を通り抜け、(戦後開拓で入植し、残ったわずか3戸の地区)、町上水道の原水採取地を通過し林道に突入します。4Kmは時速50キロ程度で下るので寒いですが、それはホンの数分の我慢です。
4Km〜第1エード
林道に入ると15%の激坂が続きます、スタート直後の寒さはあっという吹き飛び、
全身から湯気が立ち込めてきます、サングラスが曇って前が見えない!!
急斜面ころがる大きな石がライダー達を苦しめ、石で転ぶ選手も。。。
(石に乗り上げると前輪が浮いて、マシンのコントロールを失うのです)
第1エード(10キロポイント)〜
この辺から猿や猪、鹿、カモシカなどの生息地になります。
左手には南アルプス甲斐駒ケ岳がほぼ同じ視線上に現れ山深く登って行きます。
<エードで休息を取るライダー達>
トップを狙う選手は止まらずに通過していきます。
第2エード(15キロポイント)〜
カラマツ中心であった山の木々が、栂やモミに変わり、冷たい風が疲れを癒します
雄大な八ケ岳が見え始めます、登りは後少し、空気の透明感増す標高1900メートルです。
ようやく激坂から解放され、平坦な道を走れるようになります。
山頂付近は道路の脇に雪が残っており、雪の回廊になってました。
第3エード(20キロ中間計測)〜
ここはスピードがのっているので、一気に国有林内は伊那谷に突っ込むイメージ、最後の下りは注意が必要、下りきったら再び黒河内併用林道を黒河内川沿いに登ります。
でも、最初の坂に比べれば少し楽かも?(急勾配の感覚が麻痺してます)
第4エード(31キロ付近)〜
入笠牧場の中を通過し再び林道へ。途中災害で流失した林道を整備しやっと1台通過可能な危険箇所があります要注意。
第5エード(41キロ地点)〜
この後、コースで最大最後の地獄坂が登場します。
距離1.2キロと短いですが、乗れないライダー多数。
ここを乗り切ればゴールは確実!!
ダウンヒルC〜
パノラマスキー場エリアに入り、ダウンヒルコースを一気に下ります。
ジェットコースターのように右へ左へとバンクが連続するコークスクリュー、
洗濯板のような路面がライダーの脳を揺らし、意識と握力を奪い去っていく!
騙し看板〜ゴール
楽しくも苦しいダウンヒルを終え、ゲレンデに向かうと「ゴール」の看板が
「やったー完走したよ俺〜」と感激すると、まだ500m以上走らなければなりません。(T_T)
ここで精神的ダメージを受けて動けなくなるライダー多数。アドベンチャーは油断出来ない。
ラストスパートする気力すら無くしたライダー達がレストラン前をふらふらと走る。
駐車場へ出てくるとゴールは正面!!MCの実況を受けながらガッツポーズでゴール!!
<参加メンバー>
左から
やる気無そうで実は速い T石さん(初参加)、レースより旅が好き スノウさん(3回目)
クールに激走 S田さん(初参加)、絶対凄すぎ、筋肉男 M木さん(初参加)
マハダさん(4回目)、栗坊さん(初参加)が出場。
<記録(公式)>
M木 |
4時間31分+1時間7分 |
S田 |
4時間34分 |
スノウ |
4時間02分 |
T石 |
4時間31分 |
栗坊 |
5時間03分 |
マハダ |
5時間18分 |
<写真集>
くりっく!!
一年ぶりに乗車したマウンテンバイク(マジですよ)
そろそろ、ブレーキパッドも交換した方が良さそうな気がする。
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